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ATA 2014: Japanese to/from English Interpretation Workshop: Focusing on Short-Term Memory

November 19, 2014 By JLD Administrator Leave a Comment

講演者; Izumi Suzuki(鈴木いづみ)
報告者: Satoko Nielsen (ニールセン智子)

 鈴木いづみ氏はこれまでにもしばしばATA会議で通訳ワークショップを行ってくださっているが、今回は今までと少し趣が違い、短期記憶力の改善法に焦点を絞ったものであった。通常のメモ取りを中心とした通訳のトレーニング方法ではなかなか進展がみられず、むしろ通訳のスキルを磨くには短期記憶力を改善した方が効果が上がるのではないかとの認識によるものである。(ところで興味深いことに、たまたまATA Chronical の7月号にもRoda Roberts氏による記事「Enhancing Short-Term Memory for Accurate Interpreting」が載っているのでぜひ一読してもらいたいとのことであった。)

 記憶力を高めるための方法は色々あるが、短期記憶力の向上に特に役立つのは、Focus(集中力)、Mnemonic devices(暗記方法)、Relate(連想)、Visualize(視覚化)などである。このワークショップはそれを踏まえた上で、短期記憶能力を上げるための以下の練習を聴講者が参加する形で進行した。

(1)集中力を高める練習(Finger Exercise)。指を動かすことは直接脳の活性化につながる。グーチョキパーから始めて、右手でチョキを出しながら左手はパーにするなど、徐々に難易度を高める練習で、確かに集中力が必要だと思った。脳から手に信号を送っている実感が湧くのである。

(2)数字を覚える練習(Chunking)。長い番号を暗記する際役立つ方法で、例えば電話番号などのようにXXX-XXXX-XXXXなど、長い番号も3~4桁に区切って記憶すると、記憶しやすいらしい。「らしい」というのは私個人は電話番号の暗記は非常に苦手で、あてられて撃沈したためである。(脳を医者に診てもらった方がよいかも…)なかには非常に長い番号をすらすらと言える人もいて、びっくりさせられた。

(3)アクティブ・リスニングの練習。5W1H(誰が、いつ、どこで、何を、なぜ、どのように)をしっかりと捉える方法。未成年の飲酒を減らすことを目的としたおとり捜査にかかわる結構な長さの警察官の報告書を講師が読み上げ、それを全部聞いてから5W1Hが何だったかを出来るだけ詳しく思い出すという練習であった。延々と話されたスピーチを通訳するときなど、いくらメモをとってもいざ自分が話す番になるとわからなくなってしまうことがあるが、そうした事態に備えるためにも役立ちそうである。

(5)視覚化によって記憶する練習。頭のなかで場面を視覚化して覚える方法である。「妻がゴキブリ退治をした結果、夫が重症を負うことになった」という記事を材料に、一文ずつビジュアライズすることで暗記して(一語一句同じでなくても構わない)それを積み重ね、最終的には記事全部を覚える練習を行った。

(6)ストーリーを作って記憶する練習。まったく関連性のないランダムな単語の羅列を頭の中でストーリーを作って暗記する方法である。例えば、seal、book、starという単語をその順で覚えるために、「あざらしが本を読んでおり、その上には星空が・・・」といった具合に自分の頭の中でストーリーを構成していく。

 全員が参加する形で行ったこうした練習はかなり盛り上がり、あっという間に時間が経ってしまった。やはり既に通訳のプロとして活躍されている方もたくさんいたためであろうか、どの練習でも、感心するほど結構な記憶力を皆さん発揮されていた。

 指の運動の練習は別として、どの練習にも共通するのは、Active Listeningが必要であるというこどだ。相手が何を言っているのかを頭に入れて理解せず、単にメモ取りだけに集中していると、それを自分の言葉で言い換えるときにすらすら出てこない。それどころか、メモはあっても何が話されたのかまったくわからなくなることさえある。言い換えれば、聞いたことを自分の頭で理解して覚えられれば、通訳の仕事は半分終わったことになる。アクティブリスニングの重要さを実感させられたワークショップであった。

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