今回勉強会に初参加させていただいたが、とても和やかで、あっという間に時間が過ぎた。勉強会の前の医療通訳業務が予定より長引き、開始時間までに帰宅するのは不可能だと悟り、前半部分は帰りの車中、運転しながら聴講させていただいた。
松島弘人講師より様々な辞書で語義を調べつつ同時に英語のルーツ、インド・ヨーロッパ語の語源に迫る、というお話をお聞きし、とても新鮮で早速活用させていただきたいと思った。これまで、英和・和英・英英辞書、インターネット検索などは行ってきたつもりだが、これは画期的な検索方法だと感服した。
また、内田順子講師のおっしゃっていた、原著者が単刀直入に情報を伝達したいだけなのか、購買意欲をそそりたいのか、心の琴線に触れたいのか、文学的文章なのか、説明的文章なのか等を見極め、日本語自体が読ませる文章になっているか、推敲することの重要性を改めて認識させられた。さらに参加者が発言されたように、フリーランサー、個人事業主として採算が合う範囲内で翻訳業務を行っていきたいものだ。
ともすれば、自分の正論に固執(power struggle)してしまうのが人の常であるが、長年翻訳の経験があるという参加者が、ご自身の過去の訳を振り返り、今回講師が指摘された訳の方が優れていることに気づかされたと謙虚に発言なさっていた姿にも感心させられた。
文化・言語の違いを越え原文を読んだ読者の読後感と、訳文を読んだ読者の読後感が一致するか今一度振り返る良い機会になった。このような機会を与えてくださった主催者、講師の方々に感謝申し上げたい。
■(山本美和子 Miwako K. Yamamoto)
Mikoto Araki says
美和子さま、読ませていただきました。リンクトイン繋がり申請も送らせて頂きました。よろしくお願いします。