今回の「文殊の知恵」は、翻訳者が普段使用しているツールがテーマで、皆さんから多くの有益な情報が共有されました。
セッションの前半には机、椅子、モニター、キーボード、マウスなど、ハードウェア系のツールが紹介されました。個人的に特に印象に残ったのは椅子です。翻訳者は長い時間、同じ体勢での作業を強いられるので、背中や腰への負担が少ない椅子は不可欠です。今回紹介されていた椅子の中には10万円を超える高価なものもありましたが、自分の健康寿命が延びることを考えると、必要な投資なのかもしれません。椅子の代替品としてバランスボールが紹介されていたので、私もクローゼットに眠っていたバランスボールを引っ張りだしてきて座ってみました。背筋がピンと伸び、転がり落ちないように腹筋に力を入れる必要もあり、作業の合間に少し座るだけでも運動不足の解消に役立つと感じました。
後半には、CATツール、プルーフリーディング用ツール、過去の翻訳から自分専用の用語集を作るためのツール、辞書の一括検索ツールなど、ソフトウェア系のツールが数多く紹介されました。さまざまなツールを効率よく併用することで、作業時間の短縮、作業負荷の軽減、人的ミスの軽減などが図れ、翻訳に集中できる時間を増やせると強く感じました。現在はJust Right!と色deチェックを使用していますが、紹介されたツールの中には使ってみたいものが多くあったので、今後試してみて自分に合ったものを探してみようと思います。
今回のセッションに参加して様々なツールの情報を得られたことは、自分の作業環境や作業の効率化を見直す良いきっかけになりました。私は半年前にATA会員になったばかりですが、これから自分が作業を進める中で皆さんに役立ちそうな情報があれば、私も積極的に共有していきたいと思っています。
Yasuko Nishiyama (西山恭子) is a working translator based in Kanagawa, Japan. In addition to translation, she offers localization, post-editing, and dubbing/subtitling services. Her areas of expertise include IT and marketing/business translation. She joined the Japanese Language Division in 2024. View her full profile here.
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